ツミの生態記録

ツミを撮り始めて4年、振り返ってみると撮影場所・撮影年度の違いにより、ツミの形態・生態などの違いに気づいてきました。そこで私なりに気づいた事を記録してみたいと思います。まず最初に気づいた点・気になる点をいくつか上げてみたいと思います。

・子育て
子育ては当然成鳥が行うと思っていたが、観察をしてみると雄雌のどちらかが、又は両方とも縦斑のある幼鳥(野鳥図鑑などでは縦斑の個体を幼鳥と分類している)が子育てをしていることが多い。なお、虹彩は成鳥の色である。

・虹彩の色
一般的に雄は暗赤色もしくは赤褐色、雌は黄色と言われているが、 2020年に観測した雌の虹彩ははっきりとした橙色である。

・抱卵
野鳥図鑑などには「雌のみが抱卵する」とあるが、雌が食事中・休憩中などには雄が交代して抱卵します。ただし、孵化が近くなると雄は巣に近づかず雌に餌を渡すだけです。また雌は孵化近くには巣に餌を持ち込んで食べ、終わるとそのまま抱卵します。

・巣作り
巣は小枝を使って土台を作るが古いカラスの巣を使う場合もあります。巣の中は木の皮や青葉を敷いて作り、抱卵中・子育て中も新しい青葉を敷き詰めます。

・蟻浴?  (※鳥類が自らの羽にアリなどを擦り付ける行動であり、理由は諸説あります。 )
カラスやムクドリが蟻浴を行うと言われていますが、それらしき行動を2019年・2020年に目撃しました。しかし、目撃した時は晴天の暑い日で日当たりの良い場所に腹ばいになっており、この場所には蟻が数匹いるだけでとても蟻浴をしているとは思われません。また、同じ場所でキジバトが同じ行動をしたのを見ています。後で撮った写真十数枚を検証したが羽に蟻はついていませんでした。(ネット上でツミの蟻浴として数例載っていますが、いづれも晴天時で羽に蟻はついていません)


【撮影記録】
2017年4月30日 撮影地A


胸に茶色の横斑があり若鳥と思われる。
  (ツミは成鳥になるには何年かかるのかな?)
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こちらは成鳥である。
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つがい
雄雌が仲良く並んでいます。
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交尾
3時間ほどの間に3回交尾をしました。
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巣作り
セコイア(?)の青葉を巣へ持って行きます。(ラクウショウでした)
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今度は木の皮を剥いで持って行きます。
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ほぼ出来上がっている巣です。青葉が使われているのが見えます。
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2017年6月24日 撮影地B


胸の横斑により若鳥と思われる。
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こちらは成鳥であり、抱卵中である。
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雌が巣を離れると雄が抱卵します。
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約20日後、雛がだいぶ大きくなっていました。巣には青葉が敷き詰められています。
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2018年4月12日 撮影地B

奇麗な成長である。
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こちらも成鳥であり、巣作りに余念がありません。
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2018年5月5日~24日 撮影地C

胸の縦斑が目立つ若鳥である。(虹彩が少し明るい?)
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こちらも縦斑が目立つ若鳥である。
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餌の受け渡し
雄は木の上に餌を置いて退くと雌がそれを持って行く。
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交尾は頻繁に行われます。
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巣作り
雌が頻繁に巣の材料を運んでいきます。
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カラスの巣を補強して使っています。ちなみに巣の中は雄です。
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この後何故か巣が放棄されてしまいました。
 ・若すぎるツガイのため?
 ・カラスに逆襲された?
 ・人の通りが多すぎる? (巣の真下5mは遊歩道のため頻繁に人が通る)
明確な原因は不明

2018年6月21日 撮影地D
この場所でツミを見つけたときはすでに雛が巣立ちした後であり、1週間後にはバラバラになってしまいました。

成鳥であり、高いテレビアンテナで周りを警戒しています。
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ここの雌も若鳥である。
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雛へ与える餌は雄が捕って来て雌へ渡します。
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コウモリも餌?
ツミが食事している近辺に多くのコウモリの死骸が落ちている。
親が餌と思って捕って来たが、何らかの要因で食べられなかったようである。
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雛と巣
雛は5羽で、巣を2個使用していました。
2個の巣は5mほど離れており、カラスの古巣である。しかし、抱卵していた巣はどちらか片方と思われる。
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2019年4月6日~7月15日 撮影地D
4月6日
桜が満開のころツガイがやってきました。

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交尾
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5月8日

片足で休憩中
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餌を持って来て雌に渡したようです。
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雌が雄からプレゼントされた餌を食べています。
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小枝を運び巣作り中の雄
今年の巣は昨年の場所から100mほど離れた(同じ敷地内)ユリノキで地上7mほどの高さです。真下の草原では子供たちがボール遊びなどをして騒がしい場所です。
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5月15日
抱卵を確認
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5月28日
雌は食事中
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雄が抱卵(雌が食事中や休憩中に雄が抱卵しています)
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6月13日
抱卵開始から一ヶ月近く経つが孵化はまだ?(16日に雛が見られたので孵化はしている?)
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6月16日
雛の孵化を確認、雌が餌を細かくちぎって給餌しています。(最初の抱卵確認から一ヶ月)
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雄が巣の中へ(雄が雛のいる巣に入るのを目撃したのはこの一度のみである)
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暑い日中、雌が何故か地面に腹ばいになっています。(私から4~5mの位置)
暑いので体を冷やすため?? 蟻浴??
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6月18日
雌が巣の中で雛に寄り添っています。
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雄が餌を持って来て雌に渡す。(渡した後、渡すタイミングは一瞬で確認するのが難しい)
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雌は受け取った餌の羽などをむしった後巣へ持って行く。
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雛へ給餌
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雛を2羽確認
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6月23日
まだ体が白いが元気に羽ばたいています。
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6月27日
雛が4羽確認できました。
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だいぶ大きくなり、少し黒みを増してきました。
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雌は巣の補修・補強に余念がありません。また巣には青葉が敷き詰められています。
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6月30日
2羽の巣立ちを確認、3日前とは体つきが全く違います。
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まだ巣立ちが出来ない雛と巣から一歩出だ雛
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7月5日
巣立ちした雛3羽
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まだ巣にいる1羽、巣立ちはしているかも?(雛が4羽いると巣立ちに1週間ほどずれる?)
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7月10日
餌を食べる雛、もう餌は親から丸ごともらいます。
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7月15日
巣立ちした4羽の雛たち
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この1羽は蝶(アカボシゴマダラ)を捕らえています。(食べませんでした)
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2020年3月14日~7月00日 撮影地D
3月14日
今年最初の飛来を確認しました。(他のCM情報によると3月8日ごろすでに目撃されています)
雄雌とも成鳥であるが、雌の虹彩が橙色である。(通常は黄色)

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3月15日~4月7日
桜が満開の中、ツミも花見を満喫しています。(笑)
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雌が昨年の古巣を確認しています。
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交尾は1日何回も営みます。
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ツガイが仲良く
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黄色目の雌(3/26~4/3)
別の雌が飛来しツガイと少し距離を置いています。この雌の虹彩は黄色で明らかに識別できます。
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10日間ほどいましたが、何度かツガイに追われいなくなりました。(追いかける2羽、逃げる黄色目は撮れず)
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※私見ですが、この雌は体つき・顔の形が似ており昨年の雌ではないかと思っています。また雄も昨年の雄に似ています。もし雄が昨年と同じならば昨年の巣を躊躇なく使用したことが納得できます。


4月9日~4月21日
巣作り

巣は昨年のを再利用し、雄雌共同で近くの小枝を折って運び補強します。

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雌が巣作り中の時、雄が小枝を持って来て交代です。
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巣作り中でも盛んに交尾を行います。
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チョットしたトラブル
雌が雄からプレゼントされた餌を木の上で食事中に落としてしまいました。そのまま放置すると思いきや、地上に降りて(私から数mの位置)持って行きました。
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4月22日~5月29日
抱卵

4/22~5/1
雌が巣に入りじっとしているので抱卵を開始したと思われる。
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雄は捕ってきた餌を半分ぐらい食べ、残りを雌に渡します。
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雌が食事あるいは休憩中に雄が抱卵します。(巣が深いので尾しか見えません)
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このごろは雄雌共に巣を開ける時間が多く、巣の補修も頻繁に行います。
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雌が抱卵中、雄は近くのテレビアンテナ(120m先)で警戒中
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5/13~5/24
雌は抱卵中、時々巣の縁で休憩しています。
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雄が巣にやって来て抱卵を交代です。
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※雄雌間のコミュニケーション
雄雌共に止まっている木を移動した場合、鳴いて相手に居場所を知らせているようである。

5/27~5/29
餌を捕って来た雄は少し食べて雌を呼び受け渡す。
直接受け渡すのではなく、餌を木の枝の上へ置きそれを雌が取る形である。
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雌は木の枝の上で食べず巣に持ち込んでいます。食事のしぐさからもしかすると雛が生まれているかもしれません。
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この頃になると雄は巣に近づかず、雌に餌を受け渡すことと、周りの警戒が役目の様である。
雌は警戒心が強くなり、オナガやムクドリ、カラスが近づくと追い払います。(巣の真下で騒いでいる人間の子供たちは別(笑))

6月4日~6月16日
孵化
6/4
給餌を受ける雛が見られた。この状況だと数日前に孵化したと思われる。
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雛が2羽見えます。
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6/5
雛が3羽見えます。
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6/9
雛がカメラ目線、こちらに気づいているのかな?
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ようやく4羽確認できました。
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うんち
雛は巣を汚さないように尻を持ち上げて排便するようである。(〇がうんち)
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雄は雌に餌を渡したあとは近くのテレビアンテナで警戒中
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雌は給餌後、隣のセコイアの頂上で警戒中
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6/10
雌は雛の誕生で気づかれか、給餌に忙しいのか痩せて見えます。
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蟻浴?
今年も3回ほど確認できました。(詳しくは冒頭の説明参照)
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6/12
もう羽ばたきの練習です。
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身体が少し黒味がかってきました。
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6/14
4羽がそろって元気のようです。
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2羽がだいぶ黒くなってきました。
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6/16
今年の餌はスズメの雛が多いようです。
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2羽はもう巣立ちまじかのようですが、1羽の頭はまだ白いです。
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6月18日以降
巣立ち
6/18
1羽の雛が巣から3mほど離れた枝に止まっています。巣立ちです。
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6/20
もう1羽が巣立ちしました。
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巣の中では1羽が元気に羽ばたきしています。他は見えないので3羽巣立ちしたと思われます。
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巣立ちはしたが給餌は巣の中です。(巣立ち前のを含めて3羽しか見えません)
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6/23
残り1羽も巣立ちしました。(1羽目から5~6日遅れです。)
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6/24
親が餌を持って来て5分以上鳴いていた(雛を呼んでいる?)が、巣に入り給餌をしました。
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巣の周りに3羽、まだ巣から離れられません。そのうちの1羽は居眠り中(残りの1羽は見当たりません)
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6/29
4羽とも巣から50mほど離れたところへ移動、巣離れしたようです。
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木の上で仲良くくつろいでいます。
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雛の排便
白く水っぽく、固形物も混じっています。
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7/2
雌です。
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餌を持ってきた雄です。この後雌に渡し給餌をしました。
雄雌が確認できたのはこの日が最後です。雛はまだ自分で餌を捕れないので親は餌を持ってくるとすぐに飛び去ると思われます。
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雛はもう巣の外で食事です。
食事の後は木々の間を追いかけっこしたり、休憩したりしています。また1羽の雛がオナガを追いかけたのを目撃しました。(当然捕れません)
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1羽の雛が水浴びにやってきました。(ブランコの下の水溜まりです)
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離れ雄?
雌と雛の近くにもう1羽の雛(?)と思って撮り、よく見ると胸の斑と虹彩が違う。たまたま飛んで来た別の雄か?
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7/4
4羽の雛は木々の中を盛んに飛び回っており、もう巣には近づきません。
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食事は木の上で行い、食べ飽きると飛び去り他の雛が食べます。あまり餌の取り合いはせず、食べ終わるのを近くで待っている情景をよく見かけます。しかしやはり雛ですね、食べている最中に落としてしまい拾いに降りてきました。(この日は2羽確認)
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7/8以降
13日までは3羽確認できたが、その後20日までは1羽しか確認できませんでした。
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7/21
雛は確認できませんでしたが、珍しく雄がやって来てのんびりしていました。子育て終了の確認?(笑)
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この後ツミを確認することは出来ませんでした。

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親鳥の個体差
冒頭でも述べているが幼羽の親がおり、個体差も多いので比較してみます。
雄の個体差
2017年 撮影地A
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2017年 撮影地B
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2018年 撮影地B
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2018年 撮影地C
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2018年 撮影地D
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2019年 撮影地D
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2020年 撮影地D
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  ・7/2に飛来した雄
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雌の個体差
2017年 撮影地A
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2017年 撮影地B
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2018年 撮影地B
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2018年 撮影地C
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2018年 撮影地D
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2019年 撮影地D
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2020年 撮影地D
  ・離れ雌(2019年の雌?)
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  ・ツガイの雌、虹彩色が違う
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最後に撮影地Dにおける2年間の経過を比較して見ます。
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※※※ 以上記録終了 ※※※

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